『光になろう』





 陽光(ひかり)の中に 

 まぶしい笑顔

 今 

 済美(ここ)にいるから出会えたね

 共に学ぼう 

 これからは

 「やれば出来る」は

 魔法の合いことば

 腕をとり 
 
 肩を組み

 信じてみようよ  

 すばらしい明日が 

 展(あ)けるから


                                     「済美高校・学園応援バージョン」より








 『やれば出来るは、魔法の合いことば』

  これは、2004年春の全国選抜高校野球大会で優勝した済美高校の応援歌の中にある一節です。先日のPTA教育講演会を聞いていて思い出したので紹介しました。



 済美高校(愛媛県)はこの年創部3年目で初出場・初優勝を果たしたのです。全国優勝は素晴らしいことです。簡単にできることではありません。でも、優勝をめざして頑張ることはどのチームでも出来るのです。済美高校は応援歌の中にある『やれば出来るは魔法の合いことば』を胸に日々努力をしたのだと思います。




  先日のPTA教育講演会に来ていただいた株式会社「ゆめかな」の石川尚子さんのお話の中心も『やればできる』がテーマでした。


  石川さんは、中学時代に持っていた『夢』がいま全部かなっていると言われます。「学校の先生」「小説家」「薬剤師」「弁護士」「空港の仕事」「通訳」など、その時にはあきらめたり挫折した『夢』ですが、いま全国で年間150回を超える講演をこなしている中で全ての夢が叶っているのだそうです。そして、私たちは誰でも『夢』を叶える力をもって生まれてきているとも言われます。ただ、『夢』を叶えられている人とそうでない人の違いは、自分の持っている『夢』を叶える力を使うためのスイッチをONにしているかしていないかだと言われます。ONにさえすれば『夢』は叶うのです。



  では、ONにするための方法です。それは、自分が使っている言葉をいつもポジティブな言葉にすることだそうです。ポジティブな言葉は自分をどんどんプラスにしていくし、ネガティブな言葉は自分をどんどマイナスにしていくのです。


  なぜ言葉が自分の『夢』を叶えるポイントになるのかというと、人間の『脳』の働きが関係しているのです。
 『脳』には認識できないものがあるのだそうです。まず、「時間を認識できません」。いまのことなのか、未来のことなのか、過去のことなのか、脳は勘違いしてしまうのです。だから未来のことを心配してネガティブな言葉を言ってしまうと、脳は勘違いし、心配事が現実になってしまうのです。


  また、『脳』は「人称を認識できません」。脳はすべて自分のことだと思ってしまうのです。だから、人のいいことを言うと自分のことを言っていると認識し、人の悪口を言うと自分のことだと思ってしまうのです。人をほめる人は嫌われないですが、人をけなす人は嫌われるのです。


  さらに、『脳』は「否定型を認識できません」。例えば、失敗しないようにしようと思えば思うほど、失敗に向かってしまうのです。



  結局、自分にも相手にもプラスになる言葉を使うと『夢』を叶える力を使うためのスイッチがONになり、ONにしている人は、「どうすればできるか」をいつも考えているのです。逆に、OFFの人は「なぜできないんだろう。なぜだめなんだろう」といつも考えているのです。



  カーレーサーは事故で死なないために、車がスリップして回転したときにコースの方に自分の顔を向けるのだそうです。そうすると車は顔を向けた方に向かって行くのだそうです。人生も同じで、なりたい方に顔を向け、スイッチをONにしているとその方向へ進んでいくのです。




  石川さんのお話は私たちに『夢』を与えてくれました。『やればできる』のです。あきらめたときに戦いは終わってしまいます。『夢』を追い続けてください。絶対叶いますよ。




  済美高校の応援歌に戻りますが、タイトルが『光になろう』です。何かいいですね。また、「ここにいるから出会えたね」っていう一節もあります。そう、ここにいるから出会えたんです。だからこそ出会えたなかまを大切にしなくてはいけないのです。
 学年が始まって8ヶ月。ここにいるからみんなに出会えたのです。この出会いを大切にしたいです。