セルフイメージは日常生活に左右される






  この本では、心の習慣という視点でとらえた「日頃から必要な意識の持ち方」を読者の皆さんに紹介させていただいています。競技の結果を大きく左右するセルフイメージ(第1章参照)を発展させる日頃の考え方と、逆に縮小してしまう考え方を整理し、学び、意識付けしていっていただきたいと考えているからです。



 セルフイメージを大きくするための意識については、これまでいくつか学んできました。正しい目標を持つ、変化を重要視する、するべき事をするなどです。この章ではそのセルフイメージについて、より深く考えていきたいと思います。



  さて、セルフイメージはどのようにしてできあがっていくのでしょうか? このセルフイメージは練習の中ではなく、むしろ環境と日常生活の中で構築されるのです。



 つまり、あなた自身がどのような環境で育ってきたのか、今どのような環境で生きているのか、そしてどのような日常生活を送っているのかということで決まってくるということです。



 一般に我々を取り囲む環境を、スポーツ心理学者の先生方は“90%の人がネガティブで、ポジティブな人はわずか10%の人だけ”と評価しています。これは我々が会話することや見聞きすることのほとんどがセルフイメージを縮小してしまうようなマイナスの話題であるという表れで、アスリートにも当てはまります。特にスポーツ選手にとって最もセルフイメージを縮小させられてしまうマイナスの要因の1つはメディアです。



  メディアによって根も葉もないことやマイナス面を書き立てられ、セルフイメージが縮小され、力が発揮できなくなるのです。私はそれによって敗れ去っていった選手を何人も知っていますので、我々の周りの環境の90%がネガティブだという心理学者の主張は私自身もうなずけることがたくさんあります。
 


  例えば、バスケットボールで高校時代にはインターハイレベルで活躍した女の子が卒業後は自分の運動神経を信じてプロゴルファーになりたいと打ち明けたとします。そのようなとき、おそらく10人中9人は反対することでしょう。何の根拠もないのに、とりあえずは反対するはずです。反対するのがいけないといっているのではありません。そのような環境に生きている我々は自然にセルフイメージに制御をかけてしまうような心の習慣ができあがっているということが言いたいのです。だからこそ、読者の方々にはよりより環境を作ることと同時に、環境に左右されず自分の意識でセルフイメージを構築できるようになっていただきたいと思うのです。



  10%のポジティブといわれる人の心の習慣がつけば、セルフイメージと下意識のバランスが取れて、あなたにふさわしい結果がついてくるようになるでしょう。



  あなたは10パーセントのポジティブのグループですか? それとも残り90%のネガティブグループに属していますか?