“目標”のために“するべき事”は?



  まずは第4章のおさらいをしましょう。

   “結果”を得るために、“変化”というものを重要視する大切さを紹介しました。本気で実行すれば、たとえ短期間であっても心技体それぞれにおいて“変化”するはずです。あなたはその“変化”を自身で認識できるでしょうか?



 “結果”というのは必ず“勝敗”という形になって表れてきます。しかし、一番大事なのは“結果”に一喜一憂するのではなく、そこから何を学び、どのように“変化”したのか? に気付くことなのです。

  
 一流の選手になればなるほど、この“変化”を認識する能力が備わっているものです。それは難しいパスやシュートができる能力とまったく同じか、それ以上のすばらしい能力です。続者の皆さんにはこの能力にも磨きをかけることで、さらによい“結果”をつかんでほしいと思います。
 



 さて、今回はその“変化”をするために、考えなければならない意識の持ち方について述べてみたいと思います。
 

 あなたが設定した目標を達成するには、目標をたてるだけでは不十分であることは、ここまで述べてきました。目標を設定したのならば、次に我々はその目標を達成するために“するべき事”をしなければならないということに意識を移さなければなりません。目標をただ追いかける(意識する)だけでは、よい“結果”につながりません。


 目標達成のためには“するべき事”をしなければならないのです。逆にいえば、それができなければあなたの望む“結果”は逃げていくものなのです。
 


 例えば、大切なゲームの残り2秒で1点差で負けている場面、あなたのフリースローだとします。目標はもちろんこの試合に勝つこと、つまりシュートを2本入れること、もしくは最低でも1本入れて同点にして延長に持ち込むことでしょう。このとき、この目標だけを追いかけてしまうと逆に「もし落としたら自分のせいで負ける」という発想になり、結局萎縮して、かえってシュートを外してしまうことになります。
 

 このような場面で目標を達成するためには“するべき事”をするという意識を持つことが重要なのです。すなわち、この場面での“するべき事”とは、いつも通りシュートを打つこと、そしてそのことのみに意識を集中していくことです。そのような姿勢で臨めば“結果”は後からついてくるものなのです。