目標達成に向けて断固たる決意を




  もちろん目的地は一つだとしても、その船での一人ひとりすべき仕事、役割、責任は違うでしょう。

   そこで全員が目指す目標とそれぞれの役割を理解し、それぞれが目標達成に向けての覚悟を決めることが何よりも大切となります。特に目標が大きくなればるほど、目標に対する理解とそれに向けての覚悟が重要になってきます。なぜなら目標設定をしたときから、その課程において乗り越えなければならない困難というものが、かならず付随してくるからです。だからこそ覚悟、言い換えれば断固たる決意が必要になってくるのです。



   安西先生はそのことを知っていて、山王工業戦の前夜にゴリをはじめ皆に確かめるのです(第25巻24㌻)。


   「全国制覇」という、遠く困難な行き先を決めただけに、それを目指す課程において、たとえ相手が王者・山王工業で想像以上の強さを見せつけられても、断固たる決意が、どうしても必要だったのです。




  私が尊敬するスポーツ心理学者にキース・ベルという方がいます。自らもトップスイマーで、おもに水泳の世界で心理学者として活躍されているドクターです。彼がおもに目標について述べた『Target on Goal』という英語の本の中に、ぜひ皆さんにご紹介したい部分を私が訳したので、それを紹介しましょう。



 我々は、目標がなくても生活することができます。しかし、目標は人生に骨組みを与え、我々の集中力も高めるのです。目標が高く、そしてしっかりしているほど、それに対する追求の値打ちも、より高まります。目標を追求するときの夢中さは、人々を心から人生に従事させ、より活発にさせ、気持ちよく目的に打ち込ませ、充実感を味わわせ、そして価値ある人生をもたらす、すべての糧を与えてくれるのです。

  しかし、あなたはやることをやったかのように見せかけて、手を抜いたことはありませんか? 成功に近道などありません。格好つけるだけではなく、何よりも目標に向かうことが大事なのです。見せかけはただ単に成功の幻覚を作り出すだけなのです。結局覚悟を決めてやるしかないのです。

  そう、目標を立てたのなら、断固たる決意の元、決して口先だけのものにしてはなりません。



  インターハイ初戦の豊玉戦で、得点源である流川を意図的にケガさせられたことで自制心を失い、目標達成のための“すべきこと”をしていない選手たちにハーフタイムに安西先生から檄(げき)が飛びます(第23巻182㌻)。


   目標設定するということは、同時に“すべきこと”をすることをも意味するのです。



 共通の理解ある目標を設定し、その達成のために“すべきこと”を断固たる決意を持ってすることを忘れてはなりません。そうでなければ、“口先だけの目標”になってしまうことでしょう。



  皆さんは、目標に対する理解と覚悟はどのくらいできているでしょうか? 考えてみてください。