“スラムダンク”というアニメを知っていると思います。今まで興味がなかったのですが、DVDを借りてきて見てみました。なぜ見てみようと思ったかと言うと、辻秀一著『スラムダンク勝利学』という本に出会ったからです。

 “スラムダンク”の中には、バスケットボールプレーヤーにとどまらず、全てのスポーツ関係者が学ばなければならない貴重な考え方が、何気なくかつ多く表現されており、その内容を紹介したこの本に感動したからです。

 以下、この本に紹介されている「勝利するための考え方」、「学ぶべき考え方」を紹介していきます。









正しい考え方が勝利を生む


 桜木花道は、背の高さと一見スポーツマンのような体格が同級生のかわいい女の子・赤木晴子の目に止まり、バスケットボール部に誘われます。花道はこの彼女に一目惚れをしてバスケットボール部に入るのですが、その後、多くの人の運命を変えることになります。

 今回ピックアップした場面は、晴子の兄で部の主将である赤木剛憲が、まだ未知の存在・花道には根性があるのかを、晴子に尋ねるシーンです(第1巻109㌻)。そう、どうせ使うのなら、その根性を正しく使いたくはありませんか? 勝つための正しい考え方とは、そのことを指しています。


 では、なぜ正しい考え方が勝利を生むのでしょうか? 一生懸命に練習するだけではダメなのでしょうか?

  バスケットボールはハビット(習慣性)・スポーツといわれる代表的な競技です。習慣化するほど練習したことが、やっと試合で発揮できるのです。一本の3ポイントを成功させるために、年間何万本も打ち込むのです。つまり、技術的な良い習慣を身につけ、悪いくせを改善するために皆、日夜練習しているのです。


 しかし、勝利をつかむためには技術同様に、考え方も習慣化していなければダメだとは思いませんか。例えば、“全力をつくす”ということが必要だとすれば、日頃からその考え方を習慣化しなければ、試合で実践できるはずがありません。試合前に「全力でぶつかろう」と言ったところで、それは普段やっていないことをしようと言っているようなものです。日頃3ポイントの練習などしたこともない選手が、試合の前に「今日は3ポイントをバシバシ決めるぜ」と言っているのも同様だと、私は思います。


 皆さんはいかがでしょうか?